研究概要
G-lambdaプロジェクトは、ネットワークの帯域を事前予約するためのインタフェースを定めることを目的とした、共同研究である。インタフェース仕様の検討、策定を進めるとともに、実際に策定したインタフェースを用いて、計算機とネットワークの帯域を同時に事前予約して計算処理を実行する実証実験を行っている。今後、海外のプロジェクトとも連携して、策定するインタフェースの標準化を目指す。
研究の主な特徴
グリッドは、インターネットで接続された計算機、ストレージ、観測装置などの「資源」を連携させてサービスを提供する技術であり、グリッドが安定したサービスを提供するためには、計算機などの個々の資源だけでなく、その間をつなぐネットワークが安定して利用できることが不可欠である。このため、計算機などの個々の資源と、これらをつなぐネットワークの帯域を同時に事前予約して利用する必要がある。ところが、このようにネットワークを計算機などと同じような資源として事前予約を実現する仕組みは整っていない。そこで産総研グリッド研究センター、株式会社 KDDI研究所、日本電信電話株式会社が共同で推進しているG-lambdaプロジェクトでは、ネットワーク資源の事前予約を行うための標準ウェブサービスインタフェースを定めることを目的としている。このような枠組みが一般に使われるようになれば、利用者は必要な時間帯に必要な帯域の、拠点間を結ぶ安定したネットワークを利用できるようになる。 また、これと並行して産総研では、ネットワークを含む各種資源の同時事前予約を実現するために、様々な資源の管理・予約を行うグリッド資源スケジューラと、個々のクラスタ計算機内の計算資源の管理を行うローカル資源管理機構の開発を行っている。 G-lambdaプロジェクトでは、2005年にインタフェース規定の基本部分を世界で初めて共同で策定した。また、このインタフェースを介して産総研が開発したグリッド資源スケジューラと、KDDI研が開発したネットワーク資源管理システム間の連携を実現し、計算資源とネットワーク資源を事前予約により確保し科学技術計算を実行する実験に、世界で初めて成功した。この実験は、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)が運営するJGN IIネットワークを用い、NICTの協力を得て行ったもので、2005年9月に米国サンディエゴで開催されたiGrid2005および同11月に米国シアトルで開催されたSC|05においてデモンストレーションを行い、多くの注目を集めた。
今後の展開
今後G-lambdaプロジェクトでは、複数の事業者が提供するインフラストラクチャをサポートするより高機能なインタフェース仕様の策定を進める。また、そのインタフェース仕様をオープンかつ国際的な標準技術とすることにより、多くのネットワークオペレータが共通のインタフェースを介したサービスを提供できるようにすることを目指す。また、昨年の実験成果を基に、海外のプロジェクトと協調し、国際間でネットワーク資源を事前予約する実験を進めている。
詳細URL
http://www.g-lambda.net/
669-672_電通8月_102.pdf(883.1KB)

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